介護職をしている方は、老人性うつという病気について知識を身に着けておくことが大切になります。
老人性うつは物事に興味を持てなくなる、思考が悲観的になってしまうといった精神症状のほか、頭痛や目眩、食欲不振などの身体症状も出る病気です。
症状は認知症の初期症状と似ていますが、治療法は全く違います。
症状の進行も認知症と比べて速いため、すぐに利用者の異変に気付けるように老人性うつの症状をよく理解しておくことが大切です。
老人性うつは、会社を退職したことによって毎日やることがなくなり、無気力になってしまうことがよくある原因の一つとして考えられます。
その他にも、一緒に住んでいた子どもが独立して、孤独を感じてしまうことが原因になる場合もあるでしょう。
人によって発症するきっかけが違うということを理解し、利用者に合った接し方を探していかなくてはなりません。
老人性うつの利用者と接する時は、話し方に気を付けることが必要です。
冷たい言い方をしたり、突き放したような言い方をしてしまうと、利用者が心を閉ざしてしまう可能性があります。
そうなるとコミュニケーションを取ることが難しくなってしまうので、優しく話すことを心がけましょう。
また、老人性うつが原因で何かをやる気になれなくなってしまう利用者もいます。
本人の意思を尊重して休ませてあげることも大切かもしれませんが、ずっと動かないままだと足腰を弱めてしまう可能性が出てきます。
自分の足で歩くことが難しくなったり、さらに動くことが嫌になってしまったりする恐れがあるため、運動を取り入れるようにすることが大切です。
職場で行われるイベントに参加したり、家族と一緒にお散歩したり出来るようにサポートするといいでしょう。